御朱印の記録を一覧で管理するには? あとから見返せる形の作り方
一覧は御朱印1件を1行にし、列は参拝日(西暦と和暦)・寺社名・読み・冊・ページ・写真・メモの8列を基本にすると、再訪の前・何冊目かの確認・人に見せる・機種変更の4つの場面をすべて満たせます。最初に全件埋めるのは時間が経つほどたどりにくくなる参拝日と寺社名の2列で、ほかの列は見返す場面が来てから足せば間に合います。並べ替えは西暦の列で行ってください。元年を1として和暦の年の数字だけで並べると、令和元年が平成31年より前に来てしまうためです。
この記事の要点
- 一覧は「御朱印1件を1行」にすると、寺社ごと・年ごとにあとからまとめ直せます
- 最初に全件埋めるのは参拝日と寺社名の2列で、ほかの列は見返す場面が来てから足します
- 参拝日は西暦の列で並べ替え、和暦の列は手元の御朱印と照らし合わせるために持ちます
- 再訪の前・何冊目かの確認・人に見せる・機種変更では使う列が違い、4つを合わせた8列を基本の列にします
- できあがった一覧は、置き場所によって並べ替えられる範囲と、行から写真へのたどり方が変わります
この記事は、集めた御朱印の記録を「一覧」の形にして、あとから見返せるようにする方法だけを扱います。寺社ごとの授与の情報や、御朱印帳そのものの選び方には踏み込みません。写真が溜まっているだけで記録がまだ無い場合は、先に写真から参拝日を確定して冊とページに並べる3段階を済ませておくと、この記事の内容がそのまま使えます。
御朱印の記録を一覧で管理するには、何から決めればいい?
「1行に何を置くか」「どの列を持つか」「一覧をどこに置くか」の3つを、この順に決めます。 行の単位はあとから変えると全行の作り直しになり、列にはあとから足せるものと足せないものがあり、置き場所は行と列が決まってからでないと比べられないためです。
逆の順で始める——先に表計算ソフトやアプリを開き、用意された枠に合わせて書き始める——と、件数が増えてから「この列が無いと困る」「この1行は本当は2件だった」という直しが出てきます。件数が少ないうちは直せても、数百件になると直す気力が続きません。
一覧にすると、何が見返せるようになる?
紙の御朱印帳はページの順にめくるしかありませんが、一覧にすると参拝日・寺社名・冊のどれを手がかりにしても、目当ての御朱印にたどり着けます。 帳面が1冊のうちは、めくれば足ります。3冊・100件を超えると、めくって探す方法では追いつかなくなります。
一覧があると、たとえば次のことがすぐに分かるようになります。
- 同じ寺社の記録をまとめて見る。 何度か伺った寺社で、いつ、どの御朱印をいただいたか。
- ある時期にどこへ行ったか。 「3年前の春の旅行で回ったのはどこだったか」を参拝日で引く。
- どの御朱印がどの冊にあるか。 棚の帳面を全部下ろさずに、目当ての1冊と何ページ目かが分かる。
- どの冊がどの期間か。 2冊を並行して使っていた時期があっても、冊ごとの最初と最後の参拝日で見分けられる。
どれも、紙の帳面の中にすでに書かれていることです。一覧は新しい情報を作るのではなく、帳面に散らばった情報を、引ける形に並べ直した索引です。そう考えておくと、何を載せるかの判断がぶれません。
見返す場面によって、必要な列は違う
再訪の前・何冊目かの確認・人に見せる・機種変更の4つの場面で、使う列は重なりつつも同じではありません。 自分がどの場面で見返すことが多いかを先に考えておくと、列の優先順位が決まります。
| 見返す場面 | 必ず要る列 | あると助かる列 | 外しておきたい列 |
|---|---|---|---|
| 再訪の前 | 寺社名・参拝日 | 読み・冊・ページ・写真・所在(同じ名前の寺社があるとき) | なし |
| 何冊目かの確認 | 冊・ページ・参拝日 | 寺社名・写真 | なし |
| 家族や友人に見せる | 寺社名・参拝日・写真 | 冊 | メモ・場所(記録していれば) |
| 機種変更・道具の乗り換え | すべての列と写真 | なし | なし |
再訪の前は寺社名か読みで引ければ足り、前にいただいたかを記録で確かめる手順は別の記事にまとめました。
何冊目かの確認では、冊とページの列が主役です。寺社名や参拝日から、帳面のどこを開けばよいかにたどり着ければ目的を果たします。帳面の表紙の裏や見返しにも通し番号を記しておくと、一覧と紙が1対1で対応します。冊という単位で記録を持つ意味も合わせて読んでみてください。
家族や友人に見せるときは、足すより外すほうを考えます。メモには同行者の名前やそのときの事情が書かれていることがあり、場所を記録しているなら、それは行動の記録そのものです。人に見せる前にどの列を外すかは、場面ごとに分けて書きました。
機種変更や道具の乗り換えでは、一部の列だけを持ち出すと、欠けた列はあとから埋め直すことになります。気をつけたいのは、一覧として読むための書き出しと、別の端末へ移すための控えは、たいてい別物だということです。表の形で書き出したファイルを持っていても、それを新しい端末の同じ道具に読み戻せるとは限りません。移す前に確かめておくことを先に見ておくと、乗り換えの途中で列が欠けません。
1行は「御朱印1件」にする
行の単位は、寺社1か所でも参拝1回でもなく、御朱印1件にします。 1件ずつ分けておけば、寺社ごと・参拝日ごとにまとめ直すのは並べ替えだけで済みます。反対に、まとめて書いた1行をあとから分けるのは、全部が手作業になります。
寺社を1行にすると、5回伺った寺社が1行に潰れて、2回目がいつだったかが消えます。参拝1回を1行にすると、同じ日に同じ寺社で2種類の御朱印をいただいたとき、どちらがどの冊の何ページに入ったかを書き分けられません。
見開きで書かれた御朱印をページとしていくつに数えるかは、一覧を作る前に決めておきます。決めずに始めると、途中から帳面と一覧のページ番号がずれていきます。見開きや、1つの寺社で複数いただいた場合の数え方は、写真を整理する手順の後半で決めています。一覧でも同じ数え方を使ってください。
列はどう決める? 先に埋める列と、あとから足せる列
列は、見返す場面をすべて満たす8列——参拝日(西暦)・参拝日(和暦)・寺社名・読み・冊・ページ・写真・メモ——を基本にします。 上の表の4つの場面で使う列を合わせると、所在や場所のように条件によって要る列を除いて、この8列に収まります。最初から全部を埋める目標ではなく、書く日と書かない日がある項目まで列にしないための線です。
先に全件埋めるのは参拝日と寺社名の2列で、どちらも時間が経つほど思い出しにくくなります。ほかの列は、その列を使って見返す場面が来てから足せば間に合います。どの項目があとから足せて、どれが足せないかは、道具を問わず項目の決め方をまとめた記事で1つずつ見分けています。
参拝日を西暦と和暦の2列で持つのには理由があります。元年を1として、元号を見ずに年の数字だけで小さい順に並べると、令和元年・令和2年・平成31年の順になり、いちばん古い平成31年の記録がいちばん後ろに来ます。和暦を文字のまま並べ替えると、「10年」が「9年」より前に来るという別の崩れ方をし、その様子は表計算で和暦を並べ替えたときの例に並べました。並べ替えには西暦の列を使い、和暦の列は手元の御朱印と照らし合わせるときに使う、と役割を分けておけば崩れません。元号の境目の日付は和暦と西暦を記録でどう持つかに表でまとめました。
8列のほかに足したくなったものは、どの行にも値が入るものでなければ列にせずメモに書きます。空欄だらけの列は、見返すときに信用できなくなるためです。表計算で自作するときの番号や参拝日の確かさ、同じ名前の寺社を見分ける所在のように全行に入る値なら、列にして構いません。御朱印と御城印を1つの一覧にまとめるときの種類の列も、この側に入ります。
とはいえ、列を数百件ぶん埋め、写真と行の対応を崩さずに保ち続けるのは、一覧づくりでいちばん手間のかかるところです。その手間がどこに残るかは、置き場所によって変わります。
一覧をどこに置く? 置き場所ごとの見返し方
できあがった一覧は、手帳・表計算ソフト・記録アプリ・紙のどこに置くかで、目当ての行へのたどり着き方、並べ替えられる範囲、行から写真へのたどり方、手元から持ち出す方法が変わります。 記録をこれからどの方式で付けていくかは、溜まった枚数と冊数から記録の方式を選ぶ考え方に書きました。ここでは、すでにある一覧をどこに置くと、どう見返せるかだけを比べます。
| 置き場所 | 目当ての行を探す | 並べ替え | 行から写真へ | 持ち出し・人に渡す |
|---|---|---|---|---|
| 手帳・ノート | 開けばすぐ読める。件数が増えるとめくって探す | できない。書いた順のまま | 写真は別に持ち、日付などから探し直す | 手帳ごと持ち歩ける。写しは手で作る |
| 表計算ソフト | 検索と絞り込みで引ける | どの列でも自由 | 行に書いたファイル名などを手がかりに、別の場所から探す | ファイルを複製すれば渡せる |
| 記録アプリ | 寺社名などで検索できる | アプリが用意した並び方に限られる | 記録を開けば写真が一緒に出る | アプリの書き出し機能しだい |
| 紙に印刷 | 電源が要らず、誰でも読める | 刷った時点の並びで固定 | 写真を同じ紙に載せられる | 手渡しできる。直したら刷り直す |
手帳・ノート
手帳に書いた一覧は、開けばすぐ読め、電源も道具の使い方も要りません。件数が数十件までで、見返すのが自分だけなら、それで足ります。弱いのは並べ替えで、書いた順のまま動かせないため、参拝日の順や寺社ごとに見直したいときは目で追うことになります。あとから整理した古い御朱印を途中に差し込めないので、書いた順と参拝した順が少しずつずれていきます。
表計算ソフト
並べ替えと絞り込みの自由さは、4つの中でいちばんです。参拝日の順・寺社名の順・冊とページの順を、見返す目的に合わせて何度でも切り替えられます。つまずくのは写真で、表の1行と写真の1枚は別々の場所にあり、行に書いたファイル名や番号を手がかりに探しにいくことになります。写真と行を結び付ける書き方と、並べ替えたあと帳面の順に戻す方法は、表計算に絞った記事で詳しく書きました。
記録アプリ
写真と記録が1件にまとまっているので、記録を開けば写真も一緒に見返せ、スマートフォンだけで引けます。一方で、列はアプリが決めたものに限られ、並べ方もアプリが用意した中から選ぶことになります。一覧として持ち出すときに効いてくるのは、記録を一覧の形で外に取り出せるかです。書き出す手段が無いと、表計算ソフトや紙に移すには1件ずつ写し直すことになります。取り出す手段には、読むための PDF や CSV と、別の端末へ移すための控えがあり、それぞれのファイルに何が入り、何に使えないかは別の記事で整理しています。
紙に印刷
見返す人が自分以外にもいるなら、紙がいちばん伝わります。端末もアプリも要らず、写真と一緒に載せれば御朱印を見ながら読めます。代わりに、印刷した瞬間から一覧は古くなり始めます。紙を正本にせず、元の一覧から刷り出した写しとして扱うのが無理のない持ち方です。冊ごとに刷るか年ごとに刷るか、紙から何を外すかは、印刷する前に確かめてください。
一覧を長く使うための3つの約束
寺社名の表記を1つに揃える、「分からない」と「まだ書いていない」を書き分ける、正本を1か所に決める——この3つを守ると、数百件になっても一覧が崩れません。
- 寺社名の表記を揃える。 同じ寺社を漢字・ひらがな・通称と書き分けると、並べ替えても隣に来ません。どの表記にするかを決めたら、ほかの呼び方は読みやメモに回します。
- 「分からない」と「まだ書いていない」を書き分ける。 調べても参拝日が分からなかった行を空欄のままにすると、まだ手をつけていない行と見分けがつかず、同じ行を何度も調べ直すことになります。分からなかった行は、メモにその旨を書いておきます。
- 正本を1か所に決める。 表計算ソフトとアプリと手帳に同じ記録を書き分けると、どれが新しいか分からなくなります。書き足すのは正本だけにし、ほかは正本から作った写しとして扱います。
開発しているアプリの場合
開発しているアプリ「あとから御朱印帳」は、冊とページを持つ記録アプリで、冊の中はページ順、検索結果は参拝日の新しい順に並びます。 上の置き場所でいえば記録アプリにあたるので、一覧として使うときにできることと、できないことを分けて書きます。
できることは次のとおりです。
- 写真ライブラリから複数の写真をまとめて選ぶと、撮影日を参拝日の初期値にして取り込んだ写真の一覧に並びます。参拝日を直してから、冊とページに入れます。
- 参拝日は和暦(令和・平成・昭和・大正・明治)で入力できます。記録は日付として持つので、元号の境目をまたいでも参拝日の順が崩れません。
- 御朱印は1件ずつ持ち、同じ寺社に何件でも、それぞれの参拝日で残せます。
- 寺社名・読み・メモ・和暦の参拝日で検索でき、結果にはどの冊の何ページかが出ます。再訪の前の確認は、寺社名で引くだけで済みます。
- CSV で書き出すと、寺社名・参拝日(和暦と西暦)・冊とページ・メモなどが1行に御朱印1件で並び、表計算ソフトで並べ替えや絞り込みに使えます。
- PDF で書き出すと冊ごとに1ファイルになり、御朱印の写真と参拝日・寺社名などがページ順に載ります。
CSV と PDF にそれぞれ何が入るかはPDF・CSV・控えの違いをまとめた記事に、紙に刷るときに載せる項目やまとめ方は印刷するときの紙の組み立て方に書きました。
できないことも先に書いておきます。
- 列を自分で足すことはできません。書き足したいことはメモに入れます。
- CSV に写真そのものは入りません。写真と一緒に見返したい場合は PDF を使います。
- 地図に置いた場所は CSV にも PDF にも載らず、メモは載ります。書き出すときにメモだけを外す設定は無いので、人に渡す前にメモを読み返してください。
- CSV や PDF は読むための書き出しで、アプリに読み戻すことはできません。機種変更には、パスフレーズ付きの暗号化ファイル(控え)を使います。
- 複数の端末での同期はしないので、家族と同じ一覧を同時に編集する使い方はできません。
1冊目は購入なしで件数の制限なく記録でき、控えの書き出しも購入なしで使えます。2冊目以降の冊・取り込んだ写真をまとめて冊に入れる操作・PDF / CSV の書き出しは、買い切りの「台帳フル」です。価格は App Store の表示をご確認ください。購入で使えるようになる範囲は料金の案内にまとめてあります。動作環境は iOS 16.4 以降の iPhone です。
一覧は、数えるためではなく引くために作る
一覧を作る目的は、件数や冊数の多さを確かめることではなく、あの日どこで何をいただいたかに、帳面をめくらずにたどり着けることです。 件数や冊数は、その途中で自然に見えてくるものにすぎません。
全部の列を最初から埋める必要はありません。参拝日と寺社名の2列が全件にそろっていれば、その一覧はもう再訪の前の確認に使えます。冊とページの列が加われば、帳面のどこを開けばよいかまで分かります。残りの列は、見返す場面が来たときに足していけば十分です。
よくある質問
- 一覧は何件くらい集まってから作ればいいですか?
- 件数より、御朱印帳が2冊目に入ったときか、同じ寺社へ2回目に伺う前を目安にしてください。どちらも、帳面をめくるだけでは答えにくくなる場面です。帳面が1冊で、見返すのが年に数回なら、急いで作らなくても困りません。始めるのが遅くなっても、参拝日と寺社名の2列から作れば追いつけます。
- 一覧は1つの表にまとめますか、冊ごとに分けますか?
- 1つにまとめてください。冊ごとに分けると、同じ寺社の記録や、ある時期に回った寺社を、冊をまたいで引けなくなります。1冊ぶんだけ見たいときは、冊の列で絞り込めば足ります。分けるのは紙に印刷する段階にすると、帳面と照らし合わせやすくなります。
- 一覧の件数と手元の御朱印の数が合わないときは、どこを見ればいいですか?
- まず冊ごとに数を比べて、ずれている冊を絞り込みます。ずれが起きやすいのは、見開きの御朱印を2件と数えた、同じ日に同じ寺社でいただいた2枚を1行にまとめた、貼っていない書き置きを一覧に入れ忘れた、の3つです。数え方を決め直したら、その冊の最初の行から同じ決まりで数え直してください。
- 一覧に御朱印の写真は必ず入れたほうがいいですか?
- 一覧に結び付けるのは必須ではありません。寺社名と参拝日だけでも、再訪の前の確認はできます。ただ、参拝の当日に撮った写真は、一覧に入れるかどうかとは別に消さずに残してください。撮影日が参拝日の手がかりになり、あとで帳面から撮り直した写真ではその手がかりが戻りません。
- 寺社名は、御朱印に書かれた表記と、案内板や地図の表記のどちらに合わせますか?
- 決まりはないので、一覧の中ではどちらか一方に揃えてください。御朱印には本尊の名が大きく書かれていることもあり、案内板や地図の表記と一致しないことがあります。迷ったら、あとで検索するときに自分が打ち込むほうの名前を選ぶと、引くときに迷いません。