御城印と御朱印の記録は分ける? 帳面を分けても1つの台帳で見返す方法
紙の帳面は、城びと(日本城郭協会の公認サイト)が「御朱印とは分けて保管するようにしましょう」と勧め、御朱印検定を運営する団体も分けることを勧めつつ「『絶対に分けなければならない』という決まりがあるわけではありません」と説明しています。どちらにするかは持ち主が決めることで、記録の側では「御朱印」「御城印」という種類を1つの項目として持てば、帳面をどう分けても1つの台帳に日付の順で並べて見返せます。日付の入っていない御城印は、城で手にした日に撮った写真の撮影日と前後の写真から日付を起こし、決めきれなければ推定と根拠を添えて残します。
この記事の要点
- 城びとと御朱印検定の団体は、御城印を御朱印とは性質の違う、城を訪れた記念のものとして説明しています
- 紙の帳面は分けるよう勧める説明がある一方、決まりではないとする説明もあり、決めるのは持ち主です
- 記録では「御朱印」「御城印」の種類を1つの項目にすると、帳面の分け方に関係なく1つの台帳で日付の順に見返せます
- 日付の入っていない御城印は、写真の撮影日と前後の写真、同じ旅の御朱印の日付から日付を起こします
この記事は「御朱印の記録を一覧で管理するには? あとから見返せる形の作り方」の一部です。
この記事は、御朱印と御城印の両方を集めている人が、紙の帳面をどう分け、記録をどう1つにまとめるかだけを扱います。御城印をどこで手にできるか、城ごとの日付の入れ方、城めぐりそのものの記録(訪れた城の一覧など)には踏み込みません。
御城印と御朱印は、記録も分けたほうがいい?
紙の帳面を分けるかどうかと、記録を分けるかどうかは、別々に決められます。 紙の帳面については説明する側によって言い方が違うので、下で両方を引きます。記録のほうは、「御朱印」か「御城印」かを1つの項目として持てば、帳面をどう分けても1つにまとめられます。
記録まで2つに分けると、同じ日のことが2か所に分かれます。城を訪れた日に近くの寺社にも寄ると、その日の御朱印は一方の記録に、御城印はもう一方の記録に入り、1日の順番を知るには2つを突き合わせることになります。1つにまとめて日付の順に並べておけば、その日に手にしたものが続けて並びます。
御城印と御朱印は、どう違うと説明されている?
ここで引く3つの説明はどれも、御城印を城を訪れた記念のものとして説明しています。 説明している側の言葉を、そのまま引きます(引用は2026年9月に各ページで確かめた文です)。
| 説明している側 | 御城印について | 御朱印との違い |
|---|---|---|
| 城びと(公益財団法人日本城郭協会 公認のサイト) | 「半紙(和紙)に城名やゆかりある城主の家紋や花押などの印を押したもの」 | 「『御朱印』は寺社への参拝の証としていただくものであり、宗教や信仰につながるものですが、『御城印』は登城の記念スタンプのようなもの」 |
| 御朱印検定のコラム(一般社団法人 日本総合検定資格センター) | 「御城印は記念品であり、信仰とは切り離されたものです」 | 表で「参拝の証(信仰にかかわる)」と「登城の記念(観光・記念品)」を並べている |
| 上越市のページ(春日山城・高田城の御城印) | 「和紙などに城名の揮毫(きごう)や城ゆかりの絵柄などをあつらえた、来城の記念となるもの」 | 御朱印には触れていない |
記録で種類を分けるときに気をつけたいことも、城びとの説明に2つ出てきます。1つは呼び方で、「『登閣記念印章』『登城記念御朱印』『城郭符』『御城朱印』など、呼び方はお城によってさまざまです」とあります。名前に「御朱印」を含んでいても、城の記念の印であることがあります。もう1つは「特にお城の中や城跡にある寺社の御朱印との混同には要注意です」という注意で、城と同じ場所で手にしたものでも、寺社の御朱印であることがあります。
紙の帳面は、分けるべき?
分けるよう勧める説明と、決まりではないとする説明があり、どちらにするかは持ち主が決めることです。 この記事では、どちらかを勧めません。
分けるよう勧める説明は、次の2つです。
- 城びとは「御朱印とは分けて保管するようにしましょう」と書き、御城印を収める御城印帳があることを紹介しています。
- 御朱印検定のコラムも「結論としては、分けることをおすすめします」としています。理由に挙げているのは、御朱印帳は寺社に手渡して書いていただくもので、御城印が混ざっていると書き手が戸惑う場合があること、御城印は書き置きなので貼るタイプの帳面やファイルのほうが扱いやすいこと、見返したときに整理しやすいこと、の3つです。
決まりではないとする説明は、同じコラムの続きにあります。「ただし『絶対に分けなければならない』という決まりがあるわけではありません」と書き、御朱印帳を預けるときに御城印のページが目に入らないようにする配慮ができていれば十分、という考え方も紹介しています。
迷うときは、勧める理由を種類ごとに見分けておくと決めやすくなります。書き手への配慮と紙の扱いやすさは、紙の側でしか片づきません。見返したときの整理しやすさだけは、次の節のとおり記録の側でも作れます。
記録を1つにまとめるには、何を項目にする?
「種類」を1つの項目として足し、値は「御朱印」「御城印」の2つの言葉に決めます。 ほかの項目は御朱印の記録と同じで構いません。御朱印の記録の一覧で基本にする列に、種類を1つ足す形です。
種類をメモに書かずに項目にするのは、どの記録にも必ず値が入るからです。書く日と書かない日がある事柄はメモ1欄にまとめるほうが扱いやすい一方、全件に入る値は項目にしたほうが絞り込みに使えます。項目にするか、メモにまとめるかの見分け方は別の記事に書きました。
紙の帳面の分け方ごとに、記録での持ち方を並べると次のとおりです。
| 紙の帳面 | 記録の冊 | 種類の項目 | 日付の順に見返すとき |
|---|---|---|---|
| 御朱印帳と御城印帳を分けている | 帳面ごとに別の冊にする | 冊で分かっても、種類も入れておく | 冊をまたいで日付で並べる |
| 1冊にまとめている | 1冊のまま | 種類で見分ける | そのまま日付で並べる |
| 御城印は帳面に入れず、ファイルなどに保管している | 冊とページは空け、保管場所をメモに書く | 種類で見分ける | 冊の無い記録も含めて日付で並べる |
冊で分かるのに種類も入れておくのは、冊は紙の上の場所、種類はそれが何かを表す、別々の事柄だからです。あとで帳面の分け方を変えたり、ファイルに保管していた御城印を帳面へ移したりしても、種類の値は変わりません。
ほかの項目は、次のように読み替えます。
- 名前: 寺社名の項目に城の名前も入れます。自分で表を作るなら、項目名を「寺社・城」のように変えても構いません。同じ城を「◯◯城」「◯◯城跡」と書き分けると並べ替えで離れるので、表記は1つに揃えます。
- 日付: 御朱印ならいただいた日、御城印なら城で手にした日を、同じ日付の項目に入れます。日付が1つの項目にあるから、種類をまたいで日の順に並びます。
- 冊とページ: 紙の帳面に合わせます。ポケットに差し込む形の御城印帳なら、差し込んだ順をページとして数えると、紙と記録が1対1で対応します。
種類の値を決めるときは、紙に書かれている名前が寺社のものか城のものかを見ます。それでも迷うものは、どこで手にしたかをメモに書いておくと、あとから見直せます。
日付の入っていない御城印は、どの日付で記録する?
城で手にした日に撮った写真の撮影日を出発点にし、前後の写真で確かめ、決めきれなければ推定と根拠を添えて残します。 城ごとの日付の入れ方は、この記事では扱いません。紙に日付が無くても、記録の側に日付があれば順番に並べられます。
御城印について、城びとは「『御城印』は印刷されたものが大半です」と説明し、御朱印検定のコラムも「あらかじめ印刷された書き置きが主流」としています。手にした日の日付が紙に入っていなければ、紙から日付は起こせません。手がかりになるのは、写真と、同じ日の記録です。
- 御城印の写真の撮影日を見ます。 端末の時計が正しければ、撮影日は城で手にした日と同じ日か、それより後の日です。
- 前後の写真を見ます。 同じ日に城の門や石垣、天守、道中の写真が続いていれば、その日が第一の候補です。御城印の写真だけが離れた日にあれば、帰宅してからまとめて撮った可能性を考えます。
- 同じ旅の御朱印を見ます。 寺社にも寄っていて、その御朱印に日付が書かれていれば、候補の日を確かめる手がかりになります。同じ旅でも日が違うことがあるので、写真の日付と合わせて見ます。記録を1つにまとめて日付の順に並べていれば、同じ旅の御朱印はすぐ近くに見つかります。
- 決めきれなければ、推定として残します。 分かっている範囲の日付を入れ、「推定(撮影日。前後に城の写真あり)」のように根拠をメモに書きます。
メッセージで受け取った写真やスクリーンショットでは、保存した日が撮影日のように表示されることがあります。撮影日がずれる写真の見分け方と、推定の残し方は、御朱印の日付をたどる記事に詳しく書きました。
開発しているアプリの場合
開発しているアプリ「あとから御朱印帳」には、御朱印と御城印を分ける種類の項目がありません。 御城印の写真も取り込んで記録できますが、画面の言葉は御朱印の記録のためのものなので、次のように読み替えて使います。
- 名前: 「寺社」の欄に、城の名前を手で入力します。名前の候補に出るのは、以前に登録した名前だけです。
- 日付: 欄の名前は「参拝日」です。御城印では、城で手にした日を入れます。写真をまとめて取り込むと、撮影日が初期値として入ります(撮影日の情報が無い写真は、取り込んだ日が入ります)。
- 種類: 項目が無いので、メモに「御城印」と書いておきます。検索は寺社名・読み・メモ・和暦で引く仕組みなので、「御城印」で検索すると、その記録がどの冊の何ページかと一緒に出ます。御朱印の記録のメモに「御城印」という言葉を書くとそれも出るので、メモの書き方を1つに決めておきます。
- 書き出し: PDF と CSV にはメモも載るので、CSV を表計算ソフトで開けば「御城印」を含む行だけを絞り込めます。CSV と PDF にそれぞれ何が載るかは、書き出しの記事にまとめました。
1冊目は購入なしで、件数の制限なく記録できます。御朱印帳と御城印帳を別々の冊にすると2冊目になり、2冊目以降の冊には買い切りの「台帳フル」が要ります。PDF / CSV の書き出しと、取り込んだ写真をまとめて冊に入れる操作も「台帳フル」に含まれます。価格は App Store の表示をご確認ください。購入で使えるようになる範囲は、料金の案内にまとめてあります。
よくある質問
- 御城印帳を別に持っています。記録でも冊を分けたほうがいいですか?
- 紙の帳面と同じ分け方にすると、記録の冊と手元の帳面が1対1で対応し、どの帳面を開けばよいかがすぐ分かります。冊を分けても、日付の項目で並べれば御朱印と御城印を1つの時系列で見返せるので、見返しやすさのために冊をまとめる必要はありません。
- 城の中にある神社でいただいた御朱印は、どちらの種類にしますか?
- 紙に書かれている名前が寺社のものなら「御朱印」にします。城びとも、城の中や城跡にある寺社の御朱印と御城印を混同しないよう注意を促しています。紙を見ても迷うものは、寺社で受けたのか城の施設で手にしたのかをメモに書いておくと、あとから見直せます。
- 御城印の日付の欄が空いています。自分で書き入れてもいいですか?
- 日付の欄の扱いは城によって違うことがあるので、この記事では紙に書き入れるかどうかは扱いません。記録の側に日付を残しておけば、紙が空欄のままでも日付の順に並べて見返せます。書き入れる場合も、先に写真の撮影日などで日付を確かめてからにすると、確かでない日付を紙に残さずに済みます。
- 表計算ソフトで種類の列を作るとき、気をつけることはありますか?
- 値を「御朱印」「御城印」の2つに決め、ほかの書き方を混ぜないことです。「城印」「御城印(書き置き)」のような書き方が混ざると、絞り込みで漏れます。入力規則の一覧から選ぶ形にしておくと、表記が揺れません。
- 開発しているアプリで、御城印の記録だけを探せますか?
- メモに「御城印」と書いておけば、検索に「御城印」と入れたときに、その記録がどの冊の何ページかと一緒に出ます。検索は寺社名・読み・メモ・和暦で引く仕組みなので、御朱印の記録のメモに同じ言葉を書くとそれも出ます。メモの書き方を1つに決めておいてください。