御朱印をエクセルで管理するときの列の決め方と、詰まる3つの場所
列は、記録の基本の6項目(参拝日・寺社名・写真の所在・メモ・冊・ページ)に、読み・参拝日の和暦・番号・参拝日の確かさを足した10列を基本にします。表計算に固有の番号と参拝日の確かさの2列は、行を足したその場で埋めます。詰まりやすいのは、写真と行の対応、和暦の並べ替え(文字のまま並べると令和2年が令和元年より前に来る)、並べ替えたあとの冊とページの順の3か所です。並べ替えは2019-05-01の形でそろえた西暦の列で行い、冊とページは数字だけで入れ、行ごとに変わらない番号を振っておくと、3つとも起きにくくなります。
この記事の要点
- 列は番号・冊・ページ・参拝日(西暦と和暦)・寺社名・読み・参拝日の確かさ・写真の所在・メモの10列を基本にします
- 写真は並び順ではなく、並べ替えても変わらない番号や撮影日時で行と結び付けます
- 和暦を文字のまま並べ替えると令和2年が令和元年より前に来るので、並べ替えは西暦の列で行います
- 冊とページは数字だけで入れ、表全体を選んで「冊」「ページ」の2段で並べ替えると帳面の順に戻せます
- 件数を集計したい人やパソコンで一覧を眺めたい人には、表計算のほうが向いています
この記事は「御朱印の記録を一覧で管理するには? あとから見返せる形の作り方」の一部です。
この記事は、表計算ソフトで御朱印の一覧を作るときの列の決め方と、作ったあとで詰まりやすい3つの場所だけを扱います。表計算ソフトそのものの操作手順や、寺社ごとの授与の情報には踏み込みません。
御朱印をエクセルで管理するとき、列はどう決める?
列は「番号・冊・ページ・参拝日(西暦)・参拝日(和暦)・寺社名・読み・参拝日の確かさ・写真の所在・メモ」の10列を基本にします。 記録に残す基本の6項目(参拝日・寺社名・写真・メモ・冊・ページ)に、読み・和暦・番号・参拝日の確かさの4列を足した形です。
どの項目を残すかはあとから足せる項目と足せない項目の見分け方に、一覧にすると何を見返せるようになるかは記録を一覧で持つときの考え方に書きました。ここでは表計算ソフトで列にするときの決めごとに絞ります。
| 列 | 入れる値の例 | 決めごと |
|---|---|---|
| 番号 | 12 | 1行に1つ。入力した順に振り、あとで書き換えない |
| 冊 | 2 | 数字だけ。「2冊目」とは書かない |
| ページ | 7 | 数字だけ。見開きは始まりのページ |
| 参拝日(西暦) | 2019-05-01 | 年4桁・月2桁・日2桁でそろえる |
| 参拝日(和暦) | 令和元年5月1日 | 御朱印に書かれたとおりに写す |
| 寺社名 | ◯◯神社 | 同じ寺社は毎回同じ表記にする |
| 読み | (寺社名の読み) | ひらがなで。漢字を思い出せないときに引く |
| 参拝日の確かさ | 確定 | 「確定」「推定」「不明」から選ぶ |
| 写真の所在 | 12.jpg | 番号と同じ名前にする |
| メモ | 雨の日。書き置き | あとからいつでも足せる |
一覧の基本の8列に、どの行にも値が入る番号と参拝日の確かさの2列を足した形です。書く日と書かない日がある情報をメモに寄せる考え方は変わりません。
10列を1行目から全部埋める必要はありません。表計算に固有の「番号」と「参拝日の確かさ」の2列は、行を足したその場で埋めます。番号は並べ替える前に振らないと入力した順が残らず、確かさは日付の出どころを覚えているうちにしか付けられないためです。冊とページは、項目の選び方の記事に書いた目安どおり、御朱印帳が2冊目に入った時点で埋め始めれば間に合います。和暦・読み・メモも、あとから足せます。
参拝日の確かさの列は、日付の出どころを残すためのものです。御朱印の日付で確かめた日と、写真の撮影日から仮に入れた日は、表の上では同じ見た目になり、数年たつと区別がつきません。「確定」(御朱印の日付で確かめた)・「推定」(撮影日や前後の写真から入れた)・「不明」の3つで残せば、確かめ直す行だけを絞り込めます。どの行にも入る値なので、メモに混ぜずに列にします。推定するときの手がかりの集め方は、日付の書かれていない御朱印から参拝日をたどる記事にまとめています。
表計算で御朱印を管理すると、どこで詰まる?
詰まりやすいのは「写真と行が結び付かない」「和暦で並べ替えると順番が狂う」「並べ替えたあと冊とページの順に戻せない」の3つです。 どれも行が少ないうちは目立たず、気づいたときには直す行が増えています。
詰まり1: 写真と行が結び付かない
表と写真は別々の場所にあるので、行から写真へたどる手がかりを表に書いておかないと、1枚ずつ探すことになります。 12行目が◯◯神社の御朱印だと分かっていても、写真アプリで近い日付の写真を何枚も開いて探す——これを行の数だけ繰り返します。
「写真アプリで上から12枚目」のように並び順で対応させるやり方は手軽ですが、写真を1枚消すか、表に1行挿入した時点でずれ、どこからずれたのかも分からなくなります。手がかりには、並べ替えても、ほかの行や写真を消しても変わらないものを使います。
| 写真の所在の書き方 | 例 | 向いている場合 | 弱いところ |
|---|---|---|---|
| 番号をファイル名にする | 12.jpg | 写真をパソコンのフォルダに移して持つ | 名前を付け直す手間がかかる |
| 撮影日時を書く | 2019-05-01 14:02 | 写真をスマートフォンの写真アプリに置いたまま使う | 同じ分に続けて撮った写真は区別しにくい |
表計算ソフトには画像をセルの中に入れられるものもありますが、写真が数百枚になると表のファイルそのものが重くなりがちです。写真は表の外に置き、表には所在だけを書くほうが長く使えます。
詰まり2: 和暦で並べ替えると順番が狂う
和暦を文字として並べ替えると、参拝した順にはなりません。 文字の列を先頭から1文字ずつ比べて並べるソフトでは、「10年」は「9年」より前に、「12月」は「4月」より前に来ます。
| 参拝した順 | 和暦の文字で並べ替えた順 |
|---|---|
| 平成9年4月2日 | 平成10年5月3日 |
| 平成10年5月3日 | 平成31年4月28日 |
| 平成31年4月28日 | 平成9年4月2日 |
令和も同じで、「令和2年」は「令和元年」より前に来ます。和暦を日付として読み取れるソフトもありますが、どの書き方が日付になるかはソフトによって違います。
回避策は、並べ替えには西暦の列だけを使い、和暦の列は御朱印と照らし合わせるための列と割り切ることです。西暦を「2019-05-01」の形で年4桁・月2桁・日2桁にそろえておけば、ソフトがその列を日付として扱っても、ただの文字として扱っても、正しい順に並びます。
和暦から西暦に直すときは、元年を1年として、令和は2018を、平成は1988を、昭和は1925を足します。ただし改元の年は、足し算だけでは確かめきれません。2019年は4月30日までが平成31年、5月1日からが令和元年なので、「平成31年5月」や「令和元年4月」が表にあれば、読み取りか変換の間違いを疑います。1989年の昭和と平成の境目も含めて、元号が切り替わった日と、記録でずれやすい理由は別の記事で表にしました。
詰まり3: 並べ替えたあと、冊とページの順に戻せない
参拝日で並べ替えた表を帳面の順に戻すには、冊とページが数字で入っていることと、並べ替えのときに表全体を選んでいたことの2つが要ります。 どちらかが欠けると、次のように戻せなくなります。
- 冊を「1冊目」「2冊目」「10冊目」と文字で書いている。 1文字ずつ比べると、10冊目が1冊目より前に来ます。冊とページは数字だけで入れてください。
- 列を1本だけ選んで並べ替えた。 ソフトや選び方によっては選んだ列だけが動き、隣の寺社名や写真の所在は元の位置に残ります。1行の中身が別の御朱印どうしで混ざるのに、見た目は整っているので気づくのが遅れます。並べ替えの前に、必ず表全体を選びます。
戻すときは、並べ替えの条件を「冊」「ページ」の順に2つ指定します。冊だけで並べると、同じ冊の中のページの順までは揃いません。入力した順に振った番号の列があれば、番号で並べ替えるだけで最初の並びにも戻せます。見たいだけなら、並べ替えずに絞り込み(フィルタ)を使うと、表の並びそのものは動きません。
表計算のほうが向いているのはどんな人?
件数を集計したい人、パソコンの大きな画面で一覧を眺めたい人には、表計算ソフトのほうが向いています。 年ごとの件数や、同じ寺社に何度伺ったかを数えるのは集計の機能が得意とするところで、旅程のように自分だけが残したい列も自由に足せます。すでに何年分もの表があり、上の3つにつまずいていないなら、道具を替える理由はありません。
開発しているアプリの場合
開発しているアプリ「あとから御朱印帳」は、この記事の10列のうち8列にあたる項目を持ち、写真を最初から1件ずつの記録に結び付けて保存します。 冊の中はページ番号の順に並び、寺社名・読み・メモ・和暦の参拝日で検索した結果は、参拝日の新しい順に、どの冊の何ページかと一緒に出ます。検索しても冊の中の並びは動きません。
表計算ソフトとの橋渡しは、「台帳フル」で使える CSV の書き出しです。寺社名・参拝日(和暦と西暦)・冊とページ・メモなどが1行1件で並び、Excel で開いても文字化けしない形式で出ます。上の10列とは、次の3点が違います。
- 冊の列には、冊の番号ではなく、このアプリで冊に付けた名前が入ります。冊の順に並べるなら、表計算ソフトの側で数字の列を足します。
- 番号と参拝日の確かさの列はありません。確かさはメモに書いておけば CSV にも残ります。
- 写真そのものは入らず、表計算ソフトの側から写真を開くこともできません。写真ごと見返すなら PDF の書き出しを使います。
CSV の列の一覧と、PDF や機種変更用の控えにそれぞれ何が入るかは、書き出せる3種類のファイルの違いにまとめました。
表計算ソフトで作った表を、このアプリに読み込むことはできません。 すでに表をお持ちの方の選び方は3つです。
- 表をそのまま使い続ける。 3つの詰まりに困っていなければ、いちばん手間がかかりません。
- これまでの分は表に残し、これからの分をこのアプリで記録する。 書き出した CSV から、表にまだ無い行を写します。
- 写真から取り込み直して、このアプリに移る。 寺社名や読みは入れ直しになります。
1冊目は購入なしで、件数の制限なく記録できます。2冊目以降、取り込んだ写真をまとめて冊に入れる操作、PDF / CSV の書き出しは買い切りの「台帳フル」です。価格は App Store の表示をご確認ください。購入でどこまで使えるようになるかはサイトの料金の案内にまとめています。iOS 16.4 以降の iPhone で動きます。複数の端末での同期はしないので、パソコンで記録を見るときは、書き出した CSV や PDF を開きます。
なお、冊とページという単位で記録を持つ理由そのものは、帳面が増えても記録を混ぜないための冊の持ち方として別に書きました。
よくある質問
- Excel・Numbers・Google スプレッドシートのどれで作るのがよいですか?
- どれでも、この記事の10列はそのまま使えます。選ぶ基準は、いちばん多く入力する端末で開きやすいかどうかです。あとでソフトを移っても困らないよう、西暦の参拝日は2019-05-01の形でそろえておくと、移った先で日付がただの文字として読み込まれた場合でも正しい順に並びます。
- すでに数百行ある表を、この列の形に作り直すべきですか?
- 作り直す必要はありません。先に足すなら、いまの並びのまま振った番号の列と、西暦の参拝日の列の2つです。番号は写真と行を結び付ける手がかりと元の並びに戻す鍵になり、西暦の列は並べ替えに使えるので、3つの詰まりはおおむね防げます。読みは見返すときに困った行から埋めていけば足り、参拝日の確かさはこれから入れる行から付け始めます。
- 1件の御朱印に写真が2枚以上あるときは、行を分けますか?
- 行は分けず、写真の所在の列に2つの名前を並べて書きます(12-1.jpg と 12-2.jpg など)。行を分けると、件数を数えたときに1件が2件になってしまうためです。見開きを2枚に分けて撮った場合や、文字に寄って撮った写真を足した場合に使えます。
- 参拝日が分からない行は、空欄にしておいてよいですか?
- 空欄にするより、前後のページや写真の撮影日から分かる範囲の日付を入れ、参拝日の確かさを「推定」にしておくほうが扱いやすくなります。多くのソフトでは空欄の行が並べ替えで端にまとまり、前後にどの参拝があったかという手がかりが見えなくなるためです。月までしか分からなければその月の1日を入れる、のように自分の決まりを1つ作り、手がかりがまったく無い行だけを空欄のまま「不明」にします。
- スマートフォンだけで表を続けられますか?
- 続けられますが、10列あると画面に収まらず、横に動かしながら入力することになります。スマートフォンでは番号・参拝日・参拝日の確かさ・寺社名だけを入れ、残りの列はパソコンで埋める、と分けると止まりにくくなります。